ミシンの糸通しができない！簡単なやり方・通し方解説【通らないときの便利アイテムも】

裁縫をするときに絶対にやらなくてはいけない作業の1つに糸通しがあります。ミシン初心者や、糸の通し方ややり方が分からない方は最初の糸通しができないことも多く、ついイライラしてしまいますよね。

そんな時に活躍するのが糸通しです。ハンディタイプのものは使った経験がある方も多いと思いますが、最近ではより簡単に糸を通せる卓上型の糸通し器も登場しています。

昔からミシンの最初の難関だった糸通しですが、時代とともに糸通し器も進化しています。この記事では、ミシンの針に糸を通す方法について徹底的に解説します。老舗のシンガーミシンについてや、おすすめの自動糸通しミシン12選も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

上糸のセットも初心者はつまずきやすいポイントです。下記のとおりセットしてみましょう。

• 上糸をセットする前に、押さえ金を上にあげる
• 糸をセットし、ミシンに書いてある番号順に糸をかける

糸は両手で持って、1か所ずつ丁寧にかけていくのがポイントです。しっかり糸がかかっているかを確認しながら進めてください。また、針穴に糸を通すときは押さえ金を下げると通しやすいです。

下糸をセットする時は、方向や糸の通り道をしっかり確認するのが大切です。怪我の元になるので、下糸のセットの前に電源を切っておきましょう。下糸のセットの手順は下記のとおりです。

• 糸を左巻きになるようにしてから内釜に入れ、手前の溝に引っ掛ける
• さらに左側の溝に引っ掛けて、そのままミシンの奥側に糸を10cmほど出す
• 最後に上からカバーをはめる

ミシンの場合、糸を通す際に針を手で持てないため、糸通しを難しく感じる方が多いです。ですが、今ではレバー1つで糸を通せるミシンや、糸通し器があるおかげでグンと難易度が下がっています。

素手で糸通しを行うと集中力を使って、ミシンを使う前に疲れてしまうので、糸通し器を積極的に使用するのをおすすめします。糸通し器にも種類があるので自分に合った糸通し器を探しましょう。さっそく糸通し器・自動糸通し付きミシンをチェックしたい方は、下記のボタンからご覧ください。

ハンディ型糸通し器は、糸通し器の定番で裁縫道具セットにも入っています。サイズが小さく安価なので気軽に使えるのが特徴です。使用方法も簡単で、糸通し器から出ているピアノ線を針穴に通し、輪っかになっているピアノ線に糸を通してから糸通し器を引き抜けば通せます。

覚えれば格段にスピードアップが見込めるアイテムです。ただし、ピアノ線を針穴に通さなければいけないので、針穴が見えづらい方や細かい作業が苦手な方には使いづらい可能性があります。ピアノ線の形状変化もしやすいため、長期的に使用する方はよく確認しておきましょう。

卓上型糸通し器は、最も簡単に糸を通せるアイテムです。名前のとおり、机の上に置いて使用できます。専用の穴に針を入れて糸をセットしたら、あとはレバーを押すだけで針に糸が通るのが最大の特徴です。細かい作業が一切なく、針穴の向きも気にしなくていいのがポイント。

そのため、細かい作業が苦手な方でも簡単に使用できます。ハンディ型より高価格ですが、長期的に使用できるので長い目で見たらお得です。使い方さえ間違えなければ壊れる心配もないので、頻繁に使用する方には必須アイテムです。初心者から上級者にまで愛されている、近年大注目の糸通し器です。

ここまで紹介したハンディ型と卓上型それぞれの糸通し器のメリット・デメリットをまとめました。ぜひ参考にして、自分に合ったタイプを見極めてください。

ハンディ型糸通し器

• メリット・・・安価・使用方法がシンプル
• デメリット・・・ピアノ線を針穴に通すため、人によっては使いづらい・形状変化しやすいので長期的には使えない

卓上型糸通し器

• メリット・・・レバーを押すだけで簡単に糸を通せる・長期的に使える
• デメリット・・・比較的高価格

ハンディ型と卓上型のどちらも、メーカーや商品の種類によって大きさや形状が違う場合があります。小さいサイズは持ち運びや収納に向いていますが、小さくて使いづらい場合もあります。逆に大きいサイズは持ちやすいですが、収納の邪魔になる可能性があります。

そのため、何を重視するかをあらかじめ決めておくとスムーズに選びやすいです。また、ミシンを自宅で使用するので卓上型糸通し器を選ぶなど、ミシンを使う場所によって選ぶのもおすすめです。

糸通し器を選ぶときに必ず確認してほしいのが対応している針の種類です。手縫い用やミシン用など、針はさまざまな種類に分かれています。穴の大きさや針の長さなどが異なるため、対応していない針に使用すると糸通し器が壊れてしまう可能性があります。

糸通し器には針穴の形や幅が指定されているものや、対応している針の名前が記載されているものがあります。どの針に対応しているかを必ず確認したうえで、糸通し器を選びましょう。

ここまで糸通し器について解説しましたが、中には「もっと簡単にできる方法はないの？」と思う方もいるかもしれません。そんな方には、自動糸通し機能がついているミシンがおすすめです。自動糸通し機能とはその名のとおり、レバーなどを操作して自動で糸を通せる機能です。

仕組みはメーカーやモデルによってさまざまで、オーソドックスなのは針穴からフックが飛び出していて、そのフックに糸を引っ掛けて針穴に通すタイプです。フックに糸をかけると糸が輪っかになって後ろに出てくるので、それを手で引っ張れば通せます。

他にもさまざまな方法がありますが、基本的にはフックに糸を引っ掛けるまでの工程は同じです。あとはレバーで糸を通すか手で引っ張るかに分かれます。両手でできるか片手でできるかでも難易度は変わってきますが、通常の糸通しよりははるかに簡単です。

ブラザーの自動糸通しは仕組みによってそれぞれ名前が異なります。糸フックにかけてレバーを押すだけで糸を通せるスーパー糸通し・ワンタッチらくらく糸通しや、ピンに引っ掛けて糸を通すらくらく糸通し・クイック糸通しがあります。

自動糸通しは、ミシンによってそれぞれ通し方が変わります。どういった自動糸通し機能を求めているかで欲しいミシンが変わってくるので、まずは動画をみてイメージを固めてください。

※音が出ます

ジャノメの自動糸通しは、糸フックに糸を引っ掛けた後に、レバーを上げて糸を通すタイプが主流です。ワンアクション糸通しとも呼ばれており、レバーを上げるだけで簡単に糸を通せます。

糸フックに糸をかけるのは、視力が弱い人には難しいかもしれませんが、糸通しレバーを下げてフックに通すだけなのでおおよその位置がわかっていれば大丈夫です。慣れてしまえば短い時間で糸通しができます。

※音が出ます

シンガーもフックに糸を引っ掛けて針穴に糸を通すタイプです。糸通し糸切りが右側にあるのが特徴的です。それ以外は基本的な自動糸通しと同じなので、難しい作業はありません。

レバーを一度押して糸フックに糸を引っ掛けて、下げたレバーをもう一度押すと糸が輪っかになって通る仕組みです。他のメーカーと大きな違いはないので覚えれば簡単に使用できます。動画を観るとよりわかりやすいので参考にしてください。

※音が出ます

JUKIの自動糸通しも糸フックに糸を引っ掛けて通すタイプです。低価格のミシンだと両手で糸通しをしなければいけませんが、高価格のJUKIミシンは片手で糸通しができるタイプを採用しています。

糸通しレバーを下げてから糸フックに引っ掛け、再度糸通しレバーを上げると糸が輪っか状態になるので、それを手で引っ張ります。動画の1:15くらいから観られるので参考にしてください。

※音が出ます

ルーパーの糸通しはボタンを押すだけで簡単な「エアスルーシステム」を採用しています。集中力を必要としたルーパーの糸通しが、誰にでもやさしくできるシステムです。レバーを押すだけで、空気圧の利用によって瞬間的にルーパー糸を通してくれます。使いやすさ充実の2本針4本糸ロックミシンです。

また「ラクスルー」は、軽くレバーを下げるだけで左右の小さな針穴に一瞬で糸が通ります。まさしく誰にでも使える超楽ちんな自動糸通しです。

「自動糸通し機能が付いているのに、針穴に糸が通らなくなった！」と困っている方のために、自動糸通し機に起こりがちな不具合の理由と解消法をご紹介します。考えられる理由を確認して該当したら、それぞれの解消法を試してみてください。

糸通し用のフックが針穴に入らない場合は、針が曲がっている・取り付け方が正しくない可能性があります。まずは、針を確認してから取り付け直してみましょう。糸通しのときに糸が切れる場合は、糸のハリを緩めたり、新しい糸に交換したりしてみるといいですよ。

自動糸通しを使っているのにどうしても糸が通らない場合や、糸が通っていたのに急に通らなくなった場合は、下記の3点をチェックしましょう。

• 針が上まで上がっているか
• 針の種類や付け方は合っているか
• 針が破損していないか

特に問題が無ければ、針穴に糸フックが入っていない可能性があります。自動糸通しの位置がズレていたり、糸フックが曲がっていたりする場合もあるので確認してください。

基本的には取扱説明書に詳細が記載されていますが、紛失して自動糸通しの使用方法がわからなくなった場合は、まずは糸フックに通せるかどうかをチェックします。糸フックが無かったり、使用方法がわからなかったりする場合はネットで検索しましょう。

最近ではミシンの型番を検索すれば簡単に動画が出てきます。同じ機種の動画がなくても、似た仕組みの自動糸通しの動画があれば、それを参考にしてください。

自動糸通しが壊れてしまったら基本的には修理に出してください。しかし、修理に出すと高額になる可能性が高いです。修理にお金をかけたくない場合は、これまで解説してきた糸通し器の使用をおすすめします。

その際にも針の大きさなどをチェックする必要がありますが、修理に出すよりは低価格で済みます。糸通し器は自動糸通しの代用になり重宝するので、万が一のときには参考にしてください。

針に糸がなかなか通らない時は、ちょっとした工夫でうまく通せることがあります。

• 糸の先を斜めにカットする
• 糸の先をマニキュアやヘアスプレーで固める
• 髪の毛を針に通して輪っかにし、糸通しのように使う
• 背景に黄色の紙や布を置く

この中で特におすすめなのは、髪の毛を糸通しのように使う方法です。髪の毛は糸より細いので、すんなり針に通せます。糸通しを用意しなくてもできるので、ぜひ試してみてくださいね。

今回は糸通し器や自動糸通しがあるミシンを紹介しました。自動糸通しがあるミシンを使えば簡単そう、と感じた方も多いと思います。自分に合った糸通し器をやミシン選んで、快適なミシンライフを送ってください。